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11月30日

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瀬川玄さんのピアノコンサートに行ってきました。

ベートーヴェンのピアノソナタ32番がプログラムに

含まれていたためで、私は瀬川さんを知りませんでした。

結論から言えば、彼の32番が聴けて満足しました。

 

音色の引き出しがそれほど多くなく、速いパッセージでは、

しばしば音が混濁してゴチャゴチャした印象を与えていたり

ミスタッチや音抜けも多く、超一流の演奏でないことは

ある程度覚悟していた通りだったかもしれません。

しかし、32番のアリエッタは非常に気持ちの入った演奏で

前半の退屈になりがちな変奏部の繰り返しも魅力的に

聴かせてくれ、中盤の和音進行などの地味なパートも、

きめ細かくテンポや間合いを工夫するなどして味わい深く、

高音のトリルがきらめく中を主題が返ってくる

華やかな後半部へのドラマ性を楽しむことができました。

 

興味深いことは、この日の演奏会を初めから終わりまで

ipadで録画したものをUSTREAMで配信していることです。

(32番アリエッタは1時間52分過ぎから。)

11月30日

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専用のマイクも使わないために音質はとても悪いですが、星の数ほどいるピアニストが自分の活動を多くの人に知ってもらう手段としては

新しいアプローチだなぁ、と思います。(途中でCMが割り込むのにはうんざりさせられますが)

コンサートに足を運んだ者としては、演奏会後の感想のメモと、ネットで聴き直してみた印象が少し異なり(例えば前半の8番、21番について)

その差異がなぜ生じるのか今もよくわかりませんが(おそらく多くは録音の音の悪さからくる印象の違い)

今後、一層個人が手にできる音響技術も向上すると思うので、若手が演奏会を行う意味というのも少し変わってくるのかもしれません。